コミュニケーションと言葉で思考する力の向上のために、何を教える? 家庭療育の実践報告

こんにちは。
たすく鎌倉教室の大久保直子です。

11月17日(日)に、小学2年生と高校2年生のお子さんをお持ちの
先輩お母様2名をゲストに迎えて、保護者様向けの研修会を行いました。
今回のテーマは、
コミュニケーションと言葉で思考する力をつけること。

幼少期から療育を開始し、たすくの教室と連携しながら、
家庭でどんな療育を続けてきたのか。
お子さんがどんな力をつけ、将来に向けて、
今後、どのような力をつけさせていきたいのか。ということについて、
実際の療育の様子や教材などを交えて、ご紹介いただきました。


<小学2年生のお母様からの紹介> 療育を始めて3年目
年中:JsKeps2.7→年長:JsKeps3.0→小学2年生:JsKeps3.3

 


幼少期は言葉が出るのが遅く、手を繋いでも手を振りほどいて行ってしまっていました。
年中から療育を開始し、カードを使って、行きたい所を伝えるようになりました。

幼稚園の卒園式では、座っていることができず、別室で過ごしていました。
そこで、小学校の入学式前には、頑張ることとご褒美を書いてカードを一緒に読み、
入学式では、カードをポケットに忍ばせて参加。
作戦が見事成功して、落ち着いて参加できました。
本人は、イメージが苦手なので、先に概要を伝えておくことが大切だと思った
エピソードでした。

小学校に入ってからは、質問が自らできず、困った時に使う言葉を筆箱の中に仕込んで、
活用していました。



2年生になった今、日記を書いて体験したことを具体的に振り返る学習を継続しています。
まだまだ、言いたいことがたくさんあっても、相手に伝わらず、
「もー何でわかんないの!」とイライラすることや、
感情のコントロールが難しいことはありますが、
言葉で思考するための学習を続けています。







<高校2年生のお母様からの紹介>療育を始めて12年目
年長:JsKeps2.7→小1:JsKeps3.1→小4:JsKeps4.0→中2:JsKeps4.3→高2:JsKeps5.0

3歳の頃、言葉を全く発さず奇声ばかりで、どのように接していよいか悩んでいました。
年中から療育を開始し、カードを使ったコミュニケーションの手段を身につけ、
3ヶ月ほどで話す言葉が増えていき、
1年後には、奇声を発さずに表現できるようになりました。



小学校高学年からは、構文作って、論理的に相手に伝えるための練習を開始し、
中3の頃には、接続詞を使って文章をつなぎ、
わかりやすい文章を作ることができるようになりました。

高校生になってからは、スケジュール帳を使って、
1日を振り返り、出来事や頑張ったこと、次に向けた改善点などを書いています。

特定の接続詞を使うことに偏りがちだったので、
前日と違う接続詞を使ってみよう!などのルールを設定した時期もありました。
今では、自由に接続詞を使って表現することができるようになりました。
毎日夜の8時から、一人でスケジュール帳を開き、
1日の振り返りや翌日の予定、翌日の目標を記載することが習慣化しています。

また、相手に合わせて話をしようとしたり、
自分から相手に話しかけたりすることが増えています。

働くことに関しても、
「僕は、ちゃんと働いて、お金をもらいたい」
「食べ物を扱う仕事は、お腹が空いて味見がしたくなるので、嫌です」
「農業の中腰になる姿勢の作業は、苦手なので、嫌です」と
論理的に思考して答えるようになりました。

今後は、友達に相談をしたり、自分の思いと異なることでも、
友達に合わせることができるようになると良いなと思っています。




<たすくの療育について>
たすくでは、アセスメントをとおして、JsKepsを評価します。
そして、お子さんの特性を踏まえながら、機能的な目標を通して課題を厳選し、
JsKepsの点数を向上させるために、ご家族と協働しながら療育を進めています。

 

今回のように、お子さんの力を伸ばすために実践されてきたことを
ご家族から直接話を聞ける機会は、とても貴重です。
うちもやってみよう!と次に進むヒントをもらえた親御さんも、
多かったことと思います。
今度も、このようなご家族からの実践を聞くことができる学習会を継続していきます。
ぜひ、ご参加ください!






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